カメラのダンス

2009年12月23日

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引っ越してきて2ヶ月。たいして家も整理できないままに時間に追われる日々。
しかし、こんな一軒家にも掘り出し物が。そう、桐のタンスでございます!
桐のタンスはそもそも着物などを虫や多湿な日本の気候から守るために日本に古来からあるもので、これはもちろん何を保管するにも最高級の方法なのであります。
そしてもちろんカメラ保管にも適している。ああ、なんと素晴らしい。
新品を購入すればめっちゃ高いはずのこのタンスが、なんとただで転がって(?)た。
まあきっと着物が入ってたんだけど、カメラを入れようと引っ越してくる前からツバをつけておいたもの(笑)。
ありがたや、ありがたや。

Losing by Cherry

2009年4月23日

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7年ぶりに花見に行ってきました。
本来なら風情ある行事だけど、連日のニュースは首都圏のお花見スポットがいかに混んでいるかの情報ばかり。
実際人口の割に緑や公園が少ないんで、お花見なんてなると人でごった返し、風情なんてどこ吹く風。
特にみんなが行くところに行きたくないオレは「ああ、これだから東京は」なんて思って結局最後まで迷ったけど、あんまり頑張らずサラッと行ってみました。
丁度スーパーイコンタが手に入ったんで、その試撮も兼ねて。
ちょっと調べてはみたけど、オレ的に一番最低なのは上野公園。桜では都内で最も有名で、最もゲロと酔っぱらいと学生が多い。まあ正直こんなとこは冗談ではない(笑)。
新宿御苑はビミョーっぽく、近場でまとも(?)と思われた隅田公園ヘ行ってみる事にしました。

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何でもアンチなおいらは日本の花見はどうも好かないところがあって、本来あんまり自発的に行こうとは思わない方だ。
「桜が綺麗」なんて「ライカはいいカメラ」くらい当然で、今更何をと思ってしまう。
でもまあいい。いちいちいろいろ考えてもね。
ちなみに隅田公園の最寄りは浅草で、お花茶屋からは関屋まで出て東武線乗り換えで浅草まで行ける。
駅から隅田川の河畔までは目と鼻の先で、降りて歩くとすぐ桜が見え出す。








この日はエライいい天気だった。光が眩しい。日本の春の日差しってこんなに眩しかったっけ?
あふれる光。ドイツにはなかったデフューザーをかけたような膨大な光量。桜が見えてくる。
違和感もなくこれといった感動もない。「あー、桜だねえ」ってそのままなコメント。
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ぼちぼちイコンタをぱかりと開けてぶらぶら撮影する。
このカメラは開いてみるとその大きさに毎回ぎょっとする。それくらい畳んだ状態がコンパクト。
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フィルムカウンターは赤窓式で、フィルムの裏面にある数字を赤い窓から見ながらフィルムを送っていく。
赤いのはこのカメラの発売当初ほぼモノクロフィルムしか市場に出回ってなかったせいで、モノクロはパンクロマティックだから。
しかも当時のフィルムは感度が今のような200だとか400ではなく、50でも超高感度だったはず。
ISO5とか10が普通だった時代のカメラなんで、購入時にもカメラやの店主から「あまり高感度のものは使わないように」とのことだった。
だってカメラの背中に穴があいてるんすよ?
ブローニーがいくら遮光紙で保護されてても、正直ちょっと怖い。

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あとこのカメラは距離計とファインダーが別にあるのも面白い。
まず距離計でピント合わせ。それから構図を決めるためにファインダーをのぞく。
それからシャッターチャージャーを押し上げ、それでやっとシャッターが切れる。カシャン。
レンズシャッターの可愛い音がする。
マキナも持ってるがあれは「パシュンッ」とか「キシュッ」ていう。
あー、いいわ、これ。

でも周りを見渡すとデジイチをぶら下げた花見客がゴロゴロ。
超ベタな撮影スポットで、こんなとこでこんなもん撮ってていいんかなーなどとも思ったりする。

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そんな中コンビニで買ったとろろそばでお昼。あー完全に花見だ(当たり前)。
酒は飲まないけど、いいもんですな。
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ドイツでは桜が少なくってできないから花見に憧れてたけど、日本に帰ると当然のように桜がある。
オレは一人でドイツの変な桜を見に行くのが好きだったけど、ここではみんなバカの一つ覚えみたいに花見に行く。
きっとそれでいいんだろう。
オレもそのうちこの桜に負けるんだろう。
負けるのもいいのかも知れない。








帰りに浅草ついでに仲見世までいってみた。
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Zeiss Ikon Super Ikonta 531/2

2009年4月21日

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デジタル全盛のこの時代に購入してしまいました。スーパーイコンタ。
戦前モデルのわりにかなりの美品で、上野にある中古カメラ屋にあるのを見つけてからというもの、ヒマさえあれば通いました(笑)。
昔から気にはなりつつも高価で手が出んかったけど、この頃のデジタル化のせいで、日本では今やフィルム35ミリとか中判は完全な値崩れ時代を迎え、そのおかげで買えたと言っても過言ではないでしょう。
もし今からフィルムカメラをやりたい方は今が買い時です。

このイコンタは発売当初「家が2、3軒建つ」ほどの超高級カメラだったそうで、デジタル全盛時代が来るついこの前まではモノによっては20万円を超えてました。 _0011704.jpg
テッサー105mm/F3.5付き。多重露光防止機能を備えてるところを見るにⅡ型。詳しくはこちらをご覧下さい。
戦前モデルなんでコーティングはなしです。逆光に弱くはなっちゃうけど、逆光なんてあんまり撮らないし、前に所有してたハッセルもノーコーティングの銀銅鏡タイプだったんで、特に悪い印象はないっす。どっちにしてもすごい描写力には変わりないでしょう。
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折り畳むとこんなにコンパクト。ゾクゾクします。
只今試撮中なので、そのうちサンプルをアップします。