気になるコンパクト

2009年8月 7日

最近各メーカーから続々とでてきてますねえ、高性能コンパクトデジタルカメラ。

シグマDPシリーズの第2弾、先発のDP1の画角(28mm)を35mmに変えて登場、フォビオンセンサー搭載DP2。>メーカー製品サイトへ

60、70年代大人気だったオリンパスPEN(35mmハーフ版)の名前を継いだ、マイクロフォーサーズレンズ搭載のE-P1。>メーカー製品サイトへ

フィルム版の人気に応えて作られたリコーGRデジタル、ついに出ました2回目のマイナーチェンジ機、GRⅢ。>メーカー製品サイトへ

あー、全部欲しい(笑)。GRDⅡ所有の身では、最近こいつのセンサーの小ささにイラつく。28mmと結構傲慢な画角のくせにさほど伸びない。どんなにいいレンズを搭載しても、センサーが小さかったら意味がないんすね(泣)。
Ⅲになっても機体構造上、センサーそのものの大きさは変わらない。うーん。
じゃあ同画質であるなら、ズーム付きのGX200でいいじゃんってなるよね。
しかも生産量が増えるに連れ、「壊れやすい」というイメージまでつき始めているブランド、リコー。
大丈夫か?

その点、DP1、2はストイックに人気を伸ばしてる。
この中で一番使ってみたいものです。Made in Japanだし。
できれば1(28mm)と2(35mm)両方欲しい(笑)。

「何これ、かわいいー」なんていってオシャレと勘違いしてトイカメラを持っちゃってるような女子を狙ってるのが、オリンパスのE-P1(そこまでじゃない?笑)。
そもそもオリジナルのハーフ版ペンが流行ったのはもう何十年も前。売行きの伸び悩むメーカーが、過去の「オリペン」ブームにあやかってる風に見えてしまうのはオレだけだろうか。
多分データをとってみて、過去に売れた製品を挙げてみたら出てきたんだろうけど、ああいう時代だったからバカ売れしたワケで、今は今で辞世がある。どうも安直なアイデアな気がしるね。
がんばってこういう印象をふっ飛ばしてほしいもんですね。

CRON設定

2009年8月 5日

screenshot3.pngMovable Typeでのブログ記事作成では、何気に公開のオプションとして「公開」「下書き」「日時指定」が指定できる。
デフォルトでは「公開」が選択されていて、投稿作業が完了次第公開され、閲覧が可能の状態になる。
さらに投稿の時期をコントロールすることもできる、「日時指定」もあって、これで日にち、時間まで指定ができる。
オレも「日時指定」をプルダウンメニューから見つけたときは、「おお、すげえ、やってみよー。」って選択してみた。
ところが指定の期日をこえても一向に記事が現れる気配はない。
「おかしいなあ」って調べてみたら、この日時指定にはサーバーの「CRON設定」が必要だという。
CRON?クローン?
まあ何のことだかさっぱりだけど、たしかにサーバー管理画面にそんな項目があったの思い出した。
とりあえずネットで調べたとおりに設定作業をしてみる。
まず、サーバー(さくらインターネット)の管理画面の左メニューにある「CRON設定」とあるのでクリック。
新規のスケジュールを設定するための画面を(下)を出す。
実行コマンドのスクリプトは、MTを設定したディレクトリ下、toolsフォルダ内の「run-periodic-tasks」で、このスクリプトまでのパスを入力。
形式としては

cd/home/ドメインネーム/www/mt/; ./run-periodic-tasks

を記入する。実行日時は記載されている例にならって入力。
この際あんまり実行頻度を上げるとサーバーへの負荷がかかるので、一日一回が適当。screenshot2.png

これで送信ボタンを押して、設定完了。

screenshot1.png
ただし、run-periodic-tasksのパーミッションを755に変更するのを忘れずに。
これを忘れると、スケジュールは実行されない。

あと日時指定によって投稿された記事のPing送信はされないみたいです。

 

ナイーブなマッチョ

2009年8月 1日

ドイツから帰ってきてちょっと表現に困ってしまう言葉がある。
海外経験者はもうお分かりでしょう、その一つに「ナイーブ」っていう言葉。
英語でのニュアンスはよく知らないけど、少なくともドイツ語での意味は「何をどうしていいか分からないさま。確信や信念がない様子。単純に頭が悪い様子」というのが口語のニュアンスだった。もう分かるだろうけど、この語はお世辞にもポジティブな言葉じゃあなく、特に人を批判するときに出てくる。
いっぽう「ナイーブ」な日本人はこの言葉を「繊細な、敏感な」という意味で使っている。要は全く正反対の意味になるわけで、「あの人はナイーブだ。」って言うと、「あいつは何にも分かってない」っていう意味と「あの人は繊細な人だ」となって全く相容れない。
「ナイーブ」っていうシャンプーがあるけど、帰国してこれは相当ウケた。ちゃんと汚れ落ちるんかなって(笑)。

あと気になるのが「マッチョ」。
マッチョって聞くと日本人的には「筋肉ムキムキ」なイメージだけど、元々はそう意味ではなく、基本的にはメンタルな形容詞である。
正しくは「(メンタルに)体育会系の」といったところでしょうか。さらには「女らしさ」や「男らしさ」、「友情」を重んずるいわゆる極度な保守のイメージもある。まあ何に対してかによって意味合いは少しず変わってくる。日本ではこれを勘違いして、外見としての「筋肉」と解釈されている。
なので、海外に行ってボディービルダーなんかを見かけて、「あいつマッチョだ」って言っても誰にも通じないので気をつけましょう。

にっぽんの風景

2009年7月25日

日本の風景はどうも難しい。
カメラに収めることに戸惑うことが多い。
そもそもが外観なんて無視されて、機能主義な建造物と、空を見上げれば必ず目に飛び込んでくる電線。
まるで拡張性だけを優先したコンピューターの中身のよう。
かといってそんなに拡張性があるかといえば、そうでもなさそうだ。
ドイツ滞在時は「ドイツは殺風景だ」なんて言ってたけど、日本もかなり殺風景だ。
しかも同じ殺風景でも、日本の方がさらに貧乏くさい。

帰国直後に友人から「もう日本の風景には興味がないでしょ?」って訊かれて、なんて失礼な奴だって思ったけど、最近になって案外当たっているのかも知れないと思うようになった(笑)。

日本は何でこんな風になちゃったんだろう。
吹けば飛びそうな薄っぺらく四角い鉄筋コンクリートの建物はあまりに情緒がない。これがアメリカ的合理主義の成れの果てなんだろうか。
「使えなくなったら壊してまた作ればいい」を繰り返してもあとには何も残らないことに、この国の人々はまだ気づかないんだろうか。
結局死んでからも最後に残るのはそういうものだと分かっているはずなのに。
何かを残して生きていくにはこの国の人々はあまりに貧しすぎる。

この国だと、みんなが生きることに必死すぎて芸術や文化は二の次、三の次になってしまう。
アメリカ式合理主義を引き合いに出したけど、アメリカは歴史が浅さがコンプレックスとなり、合理主義と同時に文化への意識も強い。それに対して日本は歴史がそこそこあることも手伝って、戦後以来経済を重視するあまり文化はそれに押しつぶされてしまった。
戦後の焼け野原の中、日本は確かによく復興した。
ただ、どう復興するのか、どういう都市を造るのか、どんな建造物が適当で、どんな風景が広がっていくのかを考えた人はいなかった。
日本と欧米の大きな相違点は、都市計画がないということ。
ドイツやイタリアは遙か昔に都市計画が完成されていて、戦後の復興も、あったものをあったとおりに元に戻せばよかった。

それに対して日本には明治以降、いやそれ以前から都市計画がなかった。第一次大戦後に都市計画の話は持ち上がっていたらしいが、第二次大戦に突入するにつれ忘れられていったらしい。
この都市計画の失敗は建築家・安藤忠雄氏も度々触れるところでもある。

都市計画は何のためにあるか、知っている人は意外に少ないけど、実はオレが今言っていっているような街の景観のためではない。景観はどちらかといえば副産物的なもので、真の目的は「集中する人工の制御」である。
首都や街や国の中枢には、人口が集中しすぎるのでそれを管理するために都市計画はある。
緑地を配置して道の広さを決め、建物の配置を決め、「何階以上の建物は建ててはいけない」とか「何平米以下の物件は住居として利用してはいけない」など厳しい建築規定を設けて必要以上に人口が集中しないようにする。
ちなみに中国は現状で都市計画はないが、法律を使って国民の移動を制限することによって人口が一カ所に集中しないように必死だ。

日本には実質的にこんな決まり事はなく、ひたすらアメリカのやり方だけを追いかけ、人工は都市部に集中し放題だ。
街はいたずらに膨張し、ツギハギだらけの建物や道路だけが広がる。

一定以上に人口が集中すると何がよくないかと言えば、そのほかの場所との格差が出てくることである。
人口の集中する都市部は物価が上がり、満員電車や家賃の異常高騰が発生し、大量消費や利用によって街は疲弊する。

きちんと管理された街は、地理的な変化は少なく建造物や周りの環境が保ちやすい。あっちに新しい建物が建って、こっちにまた新たに地下鉄が通ったり、という動きが少なくなって歴史も残しやすくなる。
あえて緑地を市街の中心に配置することによって雑踏を緩和し、人々を豊かにする。

明治維新以来、日本人はこう言った先人の英知を無視して西洋の科学技術だけをひたすらに受け入れ、戦後からはアメリカを追従して、景観を無視して街の空に拡張性だけの電線を引き、経済を優先するあまりに、そのうちすぐに修理やメンテナンスが必要になる道路や建造物をわざと建てた。

地震の多い日本で建築技術だけは世界トップ水準だけど、外観(もちろん隣の建物や街の雰囲気とのかねあいも)にまで意志の行き届いたものは少なく、そうした建造物もごく一部で、身近ではない。
ドイツにいた頃は、ごく普通の市民があんな雰囲気のある、景観の優れた住居に住めることに感動すら覚えてた。
それが日本に来れば、家は狭く情緒もひったくれもあったものじゃない。
「日本には土地がないから」というのはウソで、家が狭いのは都市計画がないせいだし、情緒のなさは経済優先主義からくるものだと思う。

こんなことをすでに成長しきってしまった日本に対して思っても何も対策はない(笑)。
ただただオレは日本の風景を前にして、絶望し立ち尽す。
そんな中、それでもカメラに収めたいと思える風景を探してしまうのが、カメラマンの人情なんだろう。
なかなか難しいですな。

フジ同時BL vs HCLデジタルプリント

2009年7月20日

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前回の続きでもあるんだけど、EXAKTA66試撮の際使ったフィルムの現像についてです。
エクター100を使用したのはすでに言ったけど、だからといってコダックの「エクター仕上げ」(以前の記事へ)に出すのは癪にさわるし、家にフィルムスキャナーもないので同時にプリントもしてみたかった。

そこでの選択肢として、白フチがオサレなフジフィルムの「同時BL」と堀内カラーの「現像+デジタルプリントL 全コマ各1」。
35mmならよくあるサービスサイズ「L」がブローニーフィルムなんで、「BL(ブローニーのLサイズ、フィルムサイズによって長辺をカットしたもの)」となる。
たとえば6x6で撮影されたものは、正方形でプリントされ、それに合わせて用紙も正方形にカットされている。
フジ、コダックはこのBLを採用してるけど、一方の堀内は35mm用のL判印画紙にそのままプリントするというシステムになっている。フィルムとの比率が合わなくて余白が出てもそのままで、カットはない。
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写真左がフジのBL、右がホリウチのDプリ

この2つのサービス、形式はともあれ、出してみたら結構色が違ってたんで面白かった。
フジは写真製品全般において「派手好き」で有名だけど、やっぱりその期待は裏切ることなく、ハイコントラストの派手めの色で仕上がってきた。
それに対して日本屈指の「プロラボ(最近疑わしいが)」のプリントはほとんど補正のかかってない柔らかい仕上がりだった。

bl.jpg

ホリウチ(右)の方がオレは好きな感じだったけど、BLじゃないのと値段がちょっとフジより高いのが残念。

同じようなサービスでもメーカーの色がはっきりと出てて面白かったんで、アップしてみました。