After School Session

2008年3月11日

kati.jpg
以前にベルリンのプロラボ、Pixel Grain(「ピクセル・グレイン」HPはこちら)で研修に行った時に、社員の一人に「今度研修が終わったら、モデルになってくれない?」ってスカウトされた。
オレは撮影の仕事もするけど、おんなじくらいモデルを頼まれることも多い(笑)ので、二言返事でOKした。
このラボ社員、Kati(カーティー、HPはこちら)はスタジオで修行し、マイスターの資格まで取ってしまったという女の子。
本人も言ってるけど、カメラマンのマイスターがラボで働いてるのは何か不思議だ。
研修も終わってもう結構経ったけど、この春に帰国するんで「やるんなら今のうちにやろうよ」って言ってみたら、慌てて日にちを決めて決行。
場所は機材がいろいろそろってるからという理由で会社での撮影となった。

当日行ってみたら、さっそく彼女はせかせかと焦りながら撮影開始。
人にいろいろ指示を出しながら撮影するのが苦手だって言う彼女は、異様にテンパってた。
オレも人相手の経験は少なくないから、その無意味に冷や汗をかかされる感じはよく分かる。
結局たった2本のプローニーを使い切ったところで、そうそうに終了。
ラボ内での撮影は、何ていってもすぐに現像に出せるってとこがいい。
2、3時間、マウントをやってるペーターのところで喋ってたら、ベタ焼きまで出来上がってきた。
こうやって見てみると、特にシャッターチャンスのつかみ方はさすがにマイスターだと思った。

そのあとお礼も含めていろいろ喋ってるうちに彼女がオレより年上だと聞かされる。
どう見ても20代中盤の見た目なのに、ビックリ。
いい作品になるといいね。
作品はもらえるらしいんで楽しみっす。

話は変わって、その日の夜またまたお誘いいただいてココロラーメンへ。
行ってみたらDJのA君がいた。
A君はつい最近まで一時帰国してて、しばらく会ってなかった。
そんで久しぶりで話がはずむ中、やってみましたメガネセッション!_0010038.jpg
んー、イカす。
この夏にはA君も本帰国するそうで、日本についていろいろ話した。
この日A君はえらくハイテンションで、お互いに会えて楽しかったのは、オレよりも彼の方みたい。

ギリシャってどんなとこ

2008年3月10日


帰国もそんなに遠くなくなってきたけど、最後に旅行してから帰るとの予定をたてているうちに、Sは「ギリシャに行きたい」って言った。
こっちの本屋で資料を見てるうちに、やっぱりドイツ語の旅行本は使えないことに気付いた。
ということで日本語の資料を所有している、この前引っ越しを手伝ったばかりのH君に貸してもらおうと思ってたら、丁度よく引っ越しパーティーのお誘いが。
行きに家も近かったんで、知り合いのKちゃんのオープニングにも顔を出す(写真上)。
Kちゃんは最近ガンガン展覧会をやってる。がんばっとるのう。

_0010034.jpgまあそれはそれ。いざH邸に向かおうとしたところ、BVG(ベルリン市内交通)がストライキをしててえらい遠回りをさせられた。
だんだん「今日中に着くのか?」なんて思えてきた(笑)。
いやーすごいね交通が死ぬって。
東京で地下鉄が全部死んだらどうなるんだろう。

やっとのことで着いてみたら、ビミョーな雰囲気でみんなマッタリしていた。
照明もなぜか間接照明(笑)。
まあ御飯をいただき、またくだらないことをダラダラ喋ってきました。
そんなことはどうでもよくって、お目当てのギリシャの資料ゲット。
ごちそうさまでした。

Foveon X3

2008年3月 6日

GRDについて書いているうちに、最近出たシグマのDP1についていろいろ見てしまった。
見るんじゃなかった。。。。orz
このDP1というカメラはすんごい。比較にならない。
サンプルを見ても現在のコンデジ業界唯一と言ってもいい画質。
以前に購入前に比較したリストがバカらしい(笑)。
GRDはおろか、G9やその他の機種を画質においては遥かに凌駕する。
まさに小さなデジイチを持ってるような感じだろう。

その画質の理由は、搭載されているCMOSセンサー。
まず大きさからしてAPS-Cサイズなので、コンパクト界ではぶっちぎりの単独一等賞。
しかもこのセンサーがシグマ独自開発のFoveon X3(フォビオン)。
恥ずかしながらこのセンサーについてこのカメラではじめて知ったんだけど、簡単に言うと三層の薄いカラーセンサーが重なって一枚のセンサーを構成していて、それぞれのレイヤーがそれぞれのスカラーの色を感知するというもの(詳細はこちら)。
これはまさに銀塩フィルムの原理。かっこいい。
前回のGRDのテストで見られたようなノイズや粒子は、そのセンサーの小ささが原因であることは明らかで、デジイチ並のサンサー搭載のDP1はこの問題を完全に解決している。
ちなみにDP1では機体側での勝手な画像調整も最小限で、撮影データも銀塩に沿っているとのこと。
開放はF4と暗めだけど、実写ではGRDよりちゃんとボケる。
こんなセンサーを載せられては他メーカーは完全にお手上げでしょう、ていうか実際に今お手上げになってます。
画質ではオレのαも勝てんかもしれん。。。嗚呼。。。
とにかくぶっちぎりです。

でもこれだけ画質を優先すると、流血は避けられない。
主な短所は(笑)、

- いろんなファーストユーザーが触れているように、「使いにくい」ということ。このカメラは操作系統がイマイチで撮影時の処理時間もやたらと長いらしい。いろいろ見ていると、「使い慣らす」カメラではなく、「ユーザーが慣れる」カメラとも言われていて、相当なじゃじゃ馬ぶりを見せている。
- 強い逆光下での撮影時、内反射で画像にカメラ内部が写ってしまうという考えられない欠陥。
- カメラ自体のサイズ。コンパクトにしては気持ち大きすぎる。初見で「ポケットには入らない」との声も少なくないみたい。
- もちろんその性能に応える個体価格。はっきり言って高い。「性能を考えれば」っていう前置きは抜きで単純に高い。
- 誕生直後ということで、まだまだ熟成がなく初期不良も考えられるところ。

が挙げられる。
オレはデジタル機器では何を買うときもそうだけど、「初回」は嫌い。
まずは様子見。
技術の熟成と値下がりを待ち、他社からの同スペック機種が出そろってきてから買いたい。
でもとにかくすごいカメラじゃ。参った。
ドイツにいるとまだ手に触れられない、残念。
帰ったら、このじゃじゃ馬にぜひ乗ってみたいっす。

実写比較 リコー vs シグマ

2008年3月 5日

gr2vssigma01.jpg
やっぱりカメラを購入すると、いろいろとテストしてみたくなるもので、やってしまいました。(上の写真左:GR-2、右:Sigma 10-20mm)
今回はリコーのGR-2 Digitalと一眼デジの比較。比較条件は以下の通り。

機体:
-Ricoh GR-2 Digital(35mm換算:焦点距離28mm)
-Konika Minolta α-7 Digital にSigma 10-20mm/f4-5.6 DCを装着し、焦点距離を常に18mm(35mm換算:27-28mm)に固定

設定:
-シグマの方は18mmにするとF値が5.6になってしまい、残念ながらリコーの開放F2.4とは比較ができないので、今回はボケ味のテストを省略。
-逆にリコーは最大F値が9までとなっているので、今回はすべてF9での撮影となっている。
-モードは両者ともにA(絞り値優先)。
-ホワイトバランスはデイライト(±0)。
-感度はそれぞれ100と1600でテスト。
-最大記録画像サイズはコニミノの方が小さいのでそちらに合わせた。
-もちろん一切のレタッチは行っていない。

画像は常に左側がリコー、右がシグマで表示する。

まずすぐに気付くのは、色とコントラスト(写真上)。
右のリコーの方が色とコントラストが強く、一方シグマはナチュラルな色彩。
色の好みとしてはリコーだが、ハイコントラストなので輝点が飛んでいないか、暗部が潰れていないかが不安になってしまう。残念ながら気持ち潰れ気味ではある。
シグマの方はもちろん一眼ということもあるので、ハーフトーンが豊かに見える。

それからアップしてピクセル等倍での遠景比較。(左:GR-2、右:Sigma 10-20mm)
gr2vssigma02.jpg
ここで見えてくるのはGR-2の粒子。
元来の記録画像サイズが大きいとはいえ、ちょっときめ細かいとは言いがたい。
でも見方によっては「フィルムの質感に近い」とも言えるんでは。

さらにピント面をピクセル等倍でチェック。(左:GR-2、右:Sigma 10-20mm)
gr2vssigma03.jpg
もちろん広角レンズで、F9ということもあって遠景とのシャープネスの差はほとんど見られない。
んー、GRはやっぱり粒子というか、ノイズが多い。
でも個人的には不思議と気に食わないっていう感じでもない。

さらには感度を1600に上げての画質比較もしてみた。
gr2vssigma04.jpg
撮影:Ricoh GR-2 Digital
感度を上げての画質はデジカメの分野で今最も熱い開発箇所でもある。
モチーフはベルリン大聖堂。

で、ピクセル等倍はこちら。(左:GR-2、右:Sigma 10-20mm)gr2vssigma05.jpg
低感度での画質から想像できるように、GRは感度を上げると相当なノイズが入ってくる。
感触としては、ほんとにフィルムで撮ってるような感覚になる。

総評としては、GR-2は強い発色とハイコントラストで、粒子が粗いのに対して、一眼デジ装着のSigma 10-20mmは豊富なハーフトーンと自然な発色、超高感度においても最小限ともいえる粒子の滑らかさを見せてくれた。
ぱっと見はその色彩からGR-2に旗が揚がるかもしれないが、あとでのレタッチや画像補正を考えると、ハーフトーンの豊かなSigma(っていうか一眼デジ)を選んでしまう。
もちろん、何度も言うが記録画像サイズはGR-2の方が大きいので、粒子の粗さも、最大サイズから縮小した場合はもう少し滑らかになるかもしれないが、今回の結果からそれほど大きな変化も期待できない。
しかしながら一眼デジのサブ機としては、このGR-2は十二分に満足のいくものだと思う。

このGR-2はフィット感とコンパクトネスで選んだ部分が大きかったけど、画質本意でいうとシグマのコンデジDP1は相当いいらしいが、一眼に迫るほどのものか一度比較してみたい。
このα-7もすでに最先端の一眼デジとは言えなくなってきたが、今回の比較をしてみて内心ちょっとホッとした部分もあった(笑)。
まだもうちょっといける!がんばれ、コニミノ。

ワイマールからベルリンへ


撮影 Ricoh GR-2 Digital

H君が引っ越しを手伝ってほしいとのことで、はるばる(笑)Neukoellnまで。
わざとでもないんだけど(いやマジで)、ちょっと遅れて新居に到着したんで、もうちょっとは進んでるかなーって思ってたら、荷物には手も付けずお茶してやがった。
「くそう、終わってろよな」なんて思いながら、車の中を見てみると結構荷物があった。
「何だよ少ねえって言ってたくせに」と文句をたれていると、「五階だから、階段だけどよろぴく。」って言われてやる気全喪失。
まあそんなに言いながらも、H君の彼女のNちゃんとか、新しい同居人やらワイマールから連行されたドイツ人奴隷(笑)もいて、思ったより早く終わった。

それから御飯を食べに行って、くだらないことを喋って帰ってきました。
H君、ベルリンにカムバックおめでとう(?)がんばってね。
んー、それにしても彼はナイーブだ。