実写比較 リコー vs シグマ
やっぱりカメラを購入すると、いろいろとテストしてみたくなるもので、やってしまいました。(上の写真左:GR-2、右:Sigma 10-20mm)
今回はリコーのGR-2 Digitalと一眼デジの比較。比較条件は以下の通り。
機体:
-Ricoh GR-2 Digital(35mm換算:焦点距離28mm)
-Konika Minolta α-7 Digital にSigma 10-20mm/f4-5.6 DCを装着し、焦点距離を常に18mm(35mm換算:27-28mm)に固定
設定:
-シグマの方は18mmにするとF値が5.6になってしまい、残念ながらリコーの開放F2.4とは比較ができないので、今回はボケ味のテストを省略。
-逆にリコーは最大F値が9までとなっているので、今回はすべてF9での撮影となっている。
-モードは両者ともにA(絞り値優先)。
-ホワイトバランスはデイライト(±0)。
-感度はそれぞれ100と1600でテスト。
-最大記録画像サイズはコニミノの方が小さいのでそちらに合わせた。
-もちろん一切のレタッチは行っていない。
画像は常に左側がリコー、右がシグマで表示する。
まずすぐに気付くのは、色とコントラスト(写真上)。
右のリコーの方が色とコントラストが強く、一方シグマはナチュラルな色彩。
色の好みとしてはリコーだが、ハイコントラストなので輝点が飛んでいないか、暗部が潰れていないかが不安になってしまう。残念ながら気持ち潰れ気味ではある。
シグマの方はもちろん一眼ということもあるので、ハーフトーンが豊かに見える。
それからアップしてピクセル等倍での遠景比較。(左:GR-2、右:Sigma 10-20mm)
ここで見えてくるのはGR-2の粒子。
元来の記録画像サイズが大きいとはいえ、ちょっときめ細かいとは言いがたい。
でも見方によっては「フィルムの質感に近い」とも言えるんでは。
さらにピント面をピクセル等倍でチェック。(左:GR-2、右:Sigma 10-20mm)
もちろん広角レンズで、F9ということもあって遠景とのシャープネスの差はほとんど見られない。
んー、GRはやっぱり粒子というか、ノイズが多い。
でも個人的には不思議と気に食わないっていう感じでもない。
さらには感度を1600に上げての画質比較もしてみた。
撮影:Ricoh GR-2 Digital
感度を上げての画質はデジカメの分野で今最も熱い開発箇所でもある。
モチーフはベルリン大聖堂。
で、ピクセル等倍はこちら。(左:GR-2、右:Sigma 10-20mm)
低感度での画質から想像できるように、GRは感度を上げると相当なノイズが入ってくる。
感触としては、ほんとにフィルムで撮ってるような感覚になる。
総評としては、GR-2は強い発色とハイコントラストで、粒子が粗いのに対して、一眼デジ装着のSigma 10-20mmは豊富なハーフトーンと自然な発色、超高感度においても最小限ともいえる粒子の滑らかさを見せてくれた。
ぱっと見はその色彩からGR-2に旗が揚がるかもしれないが、あとでのレタッチや画像補正を考えると、ハーフトーンの豊かなSigma(っていうか一眼デジ)を選んでしまう。
もちろん、何度も言うが記録画像サイズはGR-2の方が大きいので、粒子の粗さも、最大サイズから縮小した場合はもう少し滑らかになるかもしれないが、今回の結果からそれほど大きな変化も期待できない。
しかしながら一眼デジのサブ機としては、このGR-2は十二分に満足のいくものだと思う。
このGR-2はフィット感とコンパクトネスで選んだ部分が大きかったけど、画質本意でいうとシグマのコンデジDP1は相当いいらしいが、一眼に迫るほどのものか一度比較してみたい。
このα-7もすでに最先端の一眼デジとは言えなくなってきたが、今回の比較をしてみて内心ちょっとホッとした部分もあった(笑)。
まだもうちょっといける!がんばれ、コニミノ。